4月14日豊橋公園定例観察会
4月14日の豊橋公園定例観察会(東三河自然観察会主催)が行われました!
天気予報では、しっかり雨になりそうであったので、開催はあっても短くなったりしてしまうかな、と挫けつつ、しかし雨も自然なのと水不足の時なのでそこは受け止めよう、と覚悟を決めていました。
結果は、、、午前午後と、天気は曇りのまま持っていてくれて、夕方近くに雨になったので、観察会は無事行うことが出来ました。
正に、神よありがとう!!
という感じです!
*画像は断りのないものは実は4月6日の下見の時のものです。よって晴天時の画像になってしまっています。
14日の様子の画像などは「東三河自然観察会」のHPをどうぞ。
https://www.higashimikawa-shizen.jp/2019/04/14/12609
さて、4月の観察会のテーマは、
豊橋公園タンポポの陣~日本産タンポポVS外国産タンポポ
です。タンポポは誰でもよく知っている日本に多く見られる草花の一つ。そのタンポポに、日本産、外国産があることを何となく知っている方も見えるのではないでしょうか?では、豊橋公園で見られるタンポポは、どちらになるのだろう??
ということで今回公園内~公園からちょっと外に出た朝倉側周辺~そして、普段はなかなか観察会では行かない児童遊園、までと今回ちょっとコース的にも欲張った内容となりました。
豊橋公園敷地内にあるのは、、、圧倒的に日本産のタンポポ、トウカイタンポポです!
稀に石畳の間にアカミタンポポ(外国産)もあります。
これは何を意味しているのか、と言うと、豊橋公園は吉田城の頃より昔からの自然の残る開けた土地がある場所であるため、日本産のトウカイタンポポが数多く生き残っていることの証であると言えます。
何と、公園内に、昔ながらの田んぼ(農薬も使わない)に主に見られるコオニタビラコ(春の七草ではホトケノザ、と呼ばれる)もあったなんて、会員のTさんの解説で初めて知りました!!その場所の上では、カラタチの白い花が咲き出していましたね。
三の丸会館横の豊川沿いに降りる道を下って、朝倉川の橋を渡り、金色島が見渡せる原っぱに出ます。
金色島と原っぱのタンポポたち、これは殆どが、トウカイタンポポ(日本産)!です!!観察会の時は、この画像撮ったときよりも綿毛が増えていました・・・。
こういう場所は参加している子ども達が草花遊びするのに夢中になってしまうスポットでもありますね!
そんな中、金色島での北川が、ちょっと気になる所・・・。木の枝が真っ白になってきているのです。これはカワウやアオサギなどが良く停まりに来るようになって、糞で汚れてきているため。下見の日には、その下の岸辺で沢山のカワウがいて、樹上にも停まっていたので、もしかしてコロニー(集団営巣の場)になりそう?な予感が・・・。当日プロミナ持参お願いして、持ってきていただいた会長Hさん、そしてMさん(Oさんが代わりに持ち運び)が見られましたが、この日はカワウたち余りいなかったのでしたが・・・。
さて、トウカイタンポポの原っぱから少し移動し、畑跡地に来てみました・・・。
ここにもタンポポが。だけどちょっと雰囲気違うの分かるでしょうか??最初のタンポポの画像と比べてみてください・・・。花の集まりがもの凄く詰まっている感じですよね。
畑跡地。周りの生えている草も、先ほどの原っぱとは違っていて、外来のアメリカフウロなどもあったりします。
花の内は背が低いけど、綿毛の時はぐ~んと背が高くなる、これはセイヨウタンポポ(外国産タンポポ)の典型的なタイプ!そう、セイヨウタンポポなのです。
かつては栽培していたイチゴの株。そうだ私が行っている畑もそろそろイチゴの花が咲く頃だね。
一度人が手を入れたり、土を入れ替えたり、開発したりした場所には、日本産のタンポポではなくて、外国産のセイヨウタンポポが占める様になります。なのでセイヨウタンポポが侵出してきている、と言われるけれど、本当のところは、人間が土地を改変したので、日本産のトウカイタンポポが住むのに適さなくなり、代わりにその地に適した外国産のセイヨウタンポポが生えるようになった、というのが正しいところだとは、このタンポポに関しては、いえ植物に関してはプロのTさんによる解説です。
ここの畑跡地には見事に日本産のトウカイタンポポの姿は見られません。場所によってきっかり棲み分けになっているのが良くわかる場所でした。
この場所から移動して、次の場所へ・・・。
駐車場の近くの草地に、こんな白い花の群生地があります!自然のもの。
爽やかな気持ちにさせられるこの植物の名は、シャク、と言うセリ科の仲間です。
山地などには割とあるそうですが、市街地の中にある公園に、これだけまとまって見られるのは珍しいとのことです。これこそが、ここの豊橋公園の魅力の一つです。
花が咲き出したのはタブノキ。
キジバトでしょうか?誰か(鷹か猫か)にやられたんだね;
植栽のヒトツバタゴの樹。芽吹きはこれから。
ここから、ちょっと車通りがあり、人混みもあって、観察会では普段は行かないのですが、児童遊園を今回コースの最後に持って行きました。ここも知っておいてもらいたい場所だからです。
こちらの画像は観察会当日の4月14日のもの。児童遊園も、実は年月を重ねてそれなりの風格を持った樹木達が割と見られる場所であります。先月観察したオガタマノキは、ここでも大きさはさほど無いながらもあります!そしてこの画像はかなり大きくて立派なカイヅカイブキ。名木になっていないのが不思議なくらい、見事です。
何と!児童遊園一帯にあるタンポポたちも、日本産のトウカイタンポポだったとは・・・。
ここの児童遊園は、アリーナ計画の中ではリニューアルされる予定です。かつてからある樹木達が残されるかどうか心配です。そしてTさん曰く、リニューアル工事後、タンポポは外国産のセイヨウタンポポに置き換わってしまうだろう、とのことです。
さて、、児童遊園気がかりなのは、もうひとつあって・・・。
画像は3月15日のもの。地面一面に覆っている緑の草は何かと言えば?・・・・・・これらはメリケントキンソウの群落です!!豊橋公園内で、一番の高密度でメリケントキンソウがある場所、と言えそうです。下見の時、この草の上で中学生の陸上部らしき生徒さんが練習していた・・・。今はまだ良いですが、棘付き種が出来る5月頃は、、考えただけで恐ろしい;市の方に寄れば看板設置は2箇所行ったが、一つは誰かが外してしまったとのこと。看板設置しても見てくれるかどうか分からないし、と後ろ向きなお答えに、何と言って良いのか、と思いました。
4月には行って、他の草も生えてきているので、今はちょっとわかりにくくなっています。
今回、結構色々欲張ってしまったこともあって、終了予定時間15分ほどオーバーしてしまいました。反省。カラタチの花をやはり見ておこう、と思ったのがオーバーの一要因でもあったかな、と思います。子ども達、沢山歩いたので疲れてしまったかな?
さて、豊橋公園タンポポの陣、勝敗は、日本産、外国産、どちら??→日本産タンポポ(トウカイタンポポ)の勝利でした!豊橋公園にはまだ自然が残っていることの証ですね!
今回お天気が持って本当に良かったです。夕方から雨になりました。雨も降らないと困るのですが(現在宇蓮ダムの貯水率が低く、15%の節水になっています)。また、前日の研修会に参加して、引き続きこの日の観察会にも参加協力下さった会員の皆様にも感謝です。
公園内でニホンタヌキの目撃があったこともOさんより報告がありました。
参加された皆さん、そして会員の皆さん、今回もありがとうございました。5月はお休み、次回は6月です!
*観察会で活用した本
「タンポポ~風でたねを飛ばす植物」(科学のアルバム かがやくいのち14)渡邊弘晴著 小川潔監修 あかね書房(2013年)
図書館で借りて面白かったので、購入しました。
観察会で話しきれなかったこととして。
日本各地には、日本産タンポポの亜種として、エゾタンポポ、カントウタンポポ、シナノタンポポ、トウカイタンポポ、カンサイタンポポ等々、地域によって分かれていましたが、かつてはもっと狭い範囲で生息していたそれぞれの種が、だんだん広がり交雑することで、見分けが付きにくくなってきたそうです。従って、最近は地域別の種の呼び方は止めて、ニホンタンポポ、と呼ぶことにしてみては、という見解が出るようになりました。
単純にこの頃は日本産、外国産とは言えない事情が・・・日本×外国の交雑種がかなり出てきているようです!!
なんて複雑なタンポポ事情なんだろう!!ぎゃ~~;;
おまけ画像に続きます。
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