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東三河の自然環境と人との関わり方について~生物多様性の意義、しかし市井の人々との乖離にどうすればいいのか~

東三河は、郊外に出れば、農地や林などが割と残っていたりするので、ある意味それが当たり前の光景でもあるため、その良さを一般の人が思うことは、例えば名古屋などの都市圏に住む人に比べて少ないのではないか、と思われます。

去年、「ピースあいち」を訪れるために名古屋市名東区に来たのですが、周りは一斉住宅地とお店。庭などに緑はありますが、あとはわずかな空き地に草が生えるくらい。そんな環境の中なので、近隣にある東山動植物公園の周囲の雑木林や、平和公園などの自然環境はより貴重な存在になるのだと分かります。

尾張名古屋方面からこちらに超してきた人によれば、観察地に行かないと見られなかった動植物がすぐそばにあるのが新鮮、とも話していました。

そうなんです、私もこちらに来てそう思った。

各校区の小中学校で、自然環境を学ぼうと思えば、それなりに遠出せずとも学べる場所があることが、この辺りの魅力でもあります。

なのですが、、

これは、東三河に限ったことでも無いのですが、一般の人々との自然との触れあいの感覚は、どっぷり自然観察、生きものの環境の世界にとりつかれた人や、生態系の研究をしている人との感覚とは、違いがあることを認識しないと行けないでしょう・・・。

自然の様の川の土手や池など、山の遊歩道に、「サクラやアジサイがあればいいのに」という見方が根強いし、展望のために邪魔な樹は切った方が良いという見方が多いし、園地化を望む声が多いです。

サクラをどこにでもやたら植えることは止めてほしいです;基からそこにある在来植物の生息場所を改変してしまうし、サクラの天狗巣病が実はその場所の在来植物にも同じ病気をもたらしてしまっている疑いの例もあったりします。

また、所有する林の木々が道の人が通る頭上を覆うことは迷惑になる、と嫌われる傾向が根強く、市役所を通して苦情が来たりという事情もあったりするようです。

確かに生木が折れたら大変ですが、しかしもっと程よい管理方法はない物でしょうか?

そのギャップ感のある中で、「生物多様性の保全」という言葉は殆ど聞かれないし、あっても理解されることはなかなか難しいと思われます。実際にCOP10の世界会議が名古屋に誘致されて、この言葉が新聞やメディアに多く見られた時期でさえ、学校の読み聞かせボランティアの間で話題になったときも「それって難しいから子ども達には分からないよねぇ~」という話題になっていました;

実は今、丁度、この本を近くの図書館で借りて読んでいたのでした。

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保全生態学で有名で、豊橋に講演などで何度かお見えになったことがある鷲谷いづみ先生の著書、「絵でわかる生物多様性」講談社(2017年)

基の論文などを図解入りで「分かりやすく」解説した本ではありますが(論文そのものをネットでチラ見したけど難解;)、何度も貸し出し延長をしてしまっているのは、読むのにエネルギーが要る感じだからです。「どっこいしょ」と気合い入れないと読めないのです;

保全生態学的な学問用語が沢山見られ、意味するところは何となく分かるのですが、頭の中に用語等を無理ムリ流し込む感じです。

1章 生物多様性ってなに?から始まり、2章 生物多様性の形成と維持、3章 生物多様性の危機と人間活動、そしてようやく 4章 絶滅のプロセスとリスク、にはいる予定です。6章まであります。

生物多様性についてはそこそこ聞き慣れてはいる自分でも、読むのにエネルギーをちょっと要するので、これは一般の人が読むのにはもっと無理がありそうです(先生済みません;)。

このように幾つかこのテーマの本はあるけれど、学術的すぎて、親しみにくいものが多いのです。

(前の著書「絵でわかる生態系のしくみ」のほうがまだ分かりやすいです。そんな本もあります)

本当は、少しこのことが分かる立場の人間=例えば自然観察指導員の人、などが仲立ちで、実際のその地での環境や生きものに当てはめて、解説や普及をしていくことが大事なのだと思えますが、実際にはそこまでの所までは行けていないと感じることが多いです。自戒も含めて。

生物多様性の危機、生命史6番目の大量絶滅、生態系サービス、、多くの携わる専門家などの人々の危機意識がある一方で、

そんなことより今の暮らしや楽しみにしか目がいかない、目先の対応で手一杯の市井の人々との乖離は大きいですね。それだから悪者、というのではなく、まだまだそういう状況なのです・・・。

これをどうしていけばいいのだろうか、、どう動けばいいのかな?10年前のショックな出来事よりは普及は有り難いことに出来ている今ですが、それでもまだまだです。

答えは簡単には見つからないです。

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